2022/9/30『銀河英雄伝説Die Neue These 策謀』第一章  初日舞台挨拶行ってきました!(ネタバレあり)

個人的なメモですので、文責はすべてこちらにあります。
オフィシャルレポートが待ち遠しい。
 
ノイエ銀英伝 策謀第1章舞台挨拶、監督といそべPからの「9つの注目ポイント」について。いや、細かい!すごい!
そしていろいろ心がない(誉め言葉)
 
①ルビッチがガイエスブルクの司令室の椅子をセッティングする場面 (監督)
目玉は、ケンプが要塞を自ら制御して体当たりさせるところ。
中央司令室の椅子、他の話数と見比べると、ルビッチがAIから手動に組み替えていたりして、少し様子が変わっている。
ライティングが違っていたりオペレーターが退去したりしていて、全く別の場所に見えるかもしれないけど、同じ場所。
別の話数と見比べてみてください、とのこと。
 
②ケンプ最期のシーン(いそべP)
うるっとくる最期のシーン、37話はここがウィークポイント。絵コンテで空を仰いだ。進行するにつれて涙がでた。
ワルキューレの中が見られるのが珍しいということと、ここを選ぶと監督の話が聞けると思い選んだ。
 
(監督)ワルキューレの中が見えるところはポイント。ポプランのライバルにあたるワルキューレが出てこないので、残念ながらコクピットは出てくる予定はなかった。
こんなコンテを書いてしまったので、竹内さんにパイロットスーツと機内デザインをしてもらった。
本当は正規の装備はヘルメットしている。
ここはある意味、ケンプの刹那を我々が見た場面なので、あえてヘルメットをしていない。
 
ワルキューレの色は竹内さんのこだわりケンプスペシャ
某有名ロボットアニメには赤い人がいるから…ということで。
英伝も、電波妨害でAIとは書いていないけれど、そういったデータリンクができない場合が多い。
そうすると戦いは目視になるから、色をつけたりせずにロー・ビジビリティ(低視認性)で目立たないほうが良いのでは、という話も出たが、主役は目立たないと!で隊長機スペシャルになった。
 
あと草原で息子たちの跳ねる絵がめっちゃうまい。服がふんわりしていて、その動きでも泣ける。
 
ミュラー敗戦報告に対してのラインハルトの反応へのキスリングとオベの反応(監督)
元帥府の外観から派手なワイングラスの割れる音が聞こえ、絶対許さん!と言っていたのが許す、になった。
我々は第三者目線で、キルヒアイスと語らうことによって冷静さを取り戻しているのを知っているけど、周りはみていない。
突然いうことが変わり、思わずのリアクション。
キスリングはわかりやすいリアクション。
オベは「なんかあった」と思うくらいの何事もなかったのようなリアクション。
 
(いそべP)毎回こういう表情筋の使い方が細かい
 
④ルパート(親子だとわかったシーン)、ロイエンタール(ミッターマイヤーとの会話)、ユリアン(ヤンにホットパンチ出したところ)(いそべP)
舞台挨拶でおすすめのシーンを話すので、と他の人に聞いた。
ここの表情の前後で人生の岐路になる話をしているので、表情にこだわって作ったとのこと。
本当に細かい表情で演技しているのでぜひ見てほしい。
 
⑤アンネローゼとヒルダのシーン
芝居としては「とめ口パク」。
体は動いていなくて口パクのみのいちばんカロリー低いはずのシーン。
菊地さんが描いている。
菊地さん自身が女性なのもあって、可愛い綺麗の捉え方が男性と違う。
言語化むずかしいが、男性だとよこしまなお色気が入ってしまうこともあるが、菊地さんは違う。
ラインハルトの姉で銀英伝の世界を牛耳るヒロインという品格がものすごいでている。
宮中のときと違って着飾ってもいないのに。
信頼できる描き手でないとお願いできない。
 
(いそべP)暖炉で炎も静かに燃えていて情報量少ないのに見入ってしまう。
 
(監督)菊地さんの絵、真綾さんのお芝居で魅せるシーン
 
ヒルダがアンネローゼを訪ねたシーン
髪型や衣装、TPOにあわせて変えている。(ここでアンネローゼとヒルダの設定画)
ヒルダも、ここに来る時の服は動きやすそうとか。変化を見てほしい。
 
⑦オベが自宅でご飯を食べているシーン(監督)
呼び出しギリギリで食べ終わっているご都合主義はおいておいて。
料理にいつも困る。日本料理だと全部出てきたり、アメリカだと品数少なかったり。
ノイエ帝国は19世紀初頭モチーフだから上流階級はコース料理。
だからここは、コースの最後のほうの品数のお皿にしておいてね、とお願いした。
だから皿の数は少ないが、オベが少食なわけではなく、コースの最後だから。
そういうところをお願いするのが大変。
 
(いそべP)わんちゃん出るしいいシーン
 
⑧ランズベルク伯(監督)
今回かなりメインキャラにフィーチャーしている。
原作を読まれているかたは彼の未来をご存知だと思うが、ローエングラム陣営に比べて劣った人たちとだけ見えるのは人間ドラマとして面白くない。
時代にはあっていないけれど、プライドもあり品格もある。
武術できないのに頑張っている姿を描きたかった。
今回こういう描写をすることで、彼の未来も効果的に落ちるのでは、と。
 
⑨40話最初のカット:新無憂宮からオーディンの街の風景(いそべP)
山田しおみさんがひとりでレイアウト担当した回。
アニメの製作は、絵コンテ→レイアウト→原画→動画という流れ。
レイアウトは動きの設計図や美術背景の指示をしている。
内容やスケジュールにもよるが、他の話数だと一話につき20~30人でやっている。
ノイエではこれまでひとりでやったことがなかったのを、ひとりに任せたチャレンジな話数。
 
山田さんが銀英伝が好きでノイエに入ってきてくれたので、説明がなくてもわかってくれ作業が早かったこと、スケジュール的にもひとりでも最後までできそうだったこと、いそべさんのフォローもあって、好条件がかさなって今回タイミングよくできた。
なかなかできることではない。
 
【告知】
・麻宮さんのトークは、監督も麻宮ファンとして参加したい。
 
・MCは第一章はどれもぐんじPの予定なので引き出してくれるはず。
監督「ぐんじPの功績をねぎらわないと。信賞必罰が是の帝国」
 
・半券のスーツは、「半券プレゼントで描き下ろしやりたい」と聞いて、出したコンセプトだった。
キャラ発注・ラフやって、発表されたら反応がよかったので安心した。あらためてプロデューサー何でも屋だなあと思った。
 
【最後】
いそべP:何度も見てくださいと言うには心にくるシーンが多いですが・・・よろしくおねがいします。
 
監督:三章まで、TVフォーマットだと48話、かなりの話数になっているが、まだ4巻までしかきていない。あと6巻ある。
力を入れないと完成まで行けない。
絵も力をいれて心を込めて、大長編映画のようにスタッフは作っている。
これからもよろしくおねがいします。